名前

AMC-analyse — AMC選択式試験問題のスキャンデータから自動マーク認識する

概要

auto-multiple-choice analyse --projet project-dir [--seuil-coche threshold] [--tol-marque tol] [ --list-fichiers files-list.txt | scan-files... ]

解説

AMC-analyse.plコマンドは、AMC選択式試験問題の答案用紙のスキャンデータから自動マーク認識を実行します。AMC-analyse.plを呼び出す前に、AMC-prepare(1)を呼び出して、作業文書(--mode s)とMEPファイル(--mode m)を作成し、AMC-meptex(1)を用いてレイアウトを処理しておかなければなりません。

--data data-dir

データファイルがあるディレクトリを指定します(AMC-meptex(1)などを参照してください)。デフォルトはproject-dir/dataです。

--cr project-cr-dir

マーク認識に利用する画像を作成するディレクトリを指定します(ボックスの拡大画像はzoomsサブディレクトリに、氏名記入欄の画像はname-*.jpgファイルに、レイアウト結果の画像はpage-*.jpgファイルに格納されます)。

--projet project-dir

--crが使用されていない場合、このオプションを使用すると、project-cr-dirproject-dir/cr に設定されます。

処理するスキャンファイルの名前の指定方法には2通りあります:

  • ファイル名を引数により指定する。

  • ファイル名をプレーンファイルに(各行に1ファイル名の形式で)列挙して、--list-fichiers files-list.txtでこのファイルを指定する。

マーク認識用のパラメータは以下のオプションを用いて設定できます:

--prop proportion

各ボックスのマーク有無を判定する領域の比率を設定します。デフォルト値は0.8です。

--seuil-coche threshold

ボックスがマークされているかどうか判定する際、AMC-analyse.plは黒ピクセル比率(全ピクセル数に対する黒ピクセル数の割合)をthreshold(閾値)と比較します。黒ピクセル比率がthresholdよりも大きい場合、このボックスはマークされていると宣言されます。標準的な値は通常レイアウトで0.15、別紙答案用紙レイアウト(ボックス内に文字が記入されており、受験者にはボックスを完全に塗りつぶすよう指示する)で0.5程度です。AMC-analyse.plを再実行しなくても閾値を調整できるように、黒ピクセル比率はマーク認識データに記録されます。

--bw-threshold threshold

このパラメータはグレースケールのスキャンデータを白黒に変換する際に使用されます。多くのピクセルを黒とするには、大きな値を使用します。多くのピクセルを白とするには、小さな値を使用します。閾値は0と1の間でなければなりません。デフォルト値は0.6です。

--ignore-red

このオプションを用いると、カラースキャンデータの赤チャネルのみ使用されます。これにより、スキャンデータ上の赤色で記入されたものはすべて無視されます。ボックスが赤で印刷されている場合に有用です。

--tol-marque tol

スキャンデータの四隅にあるマーカーを検出する際の許容度を定義します。マーカーの検出には、目標サイズtarget(印刷とスキャンが完璧であった場合のマーカーの正確なサイズ)に近いサイズの、黒い連結領域を探します。tolが単純な実数の場合、サイズが近いと判断されるのは(1-tol)*targetから(1+tol)*target までの範囲です。tolが "tinf,tsup" の形式(tinftsupは実数)の場合は(1-tinf)*targetから(1+tsup)*target までの範囲です。標準値は0.2です。

--multiple

このオプションは、試験問題をコピーした(つまり複数の受験者が同じ試験問題に解答しうる)場合に使用します。この場合、同じ試験問題番号をもつ答案用紙が区別できるように、答案用紙に複製番号が割り当てられます。

--pre-allocate copy_id

このオプションは--multipleと共に使用されます。スキャンごとの複製番号がcopy_idから開始し、引数で与えたスキャンデータと同じ順序で割り当てられます。

--debug file.log

デバッグ情報を記録するファイルを指定します。